雨中の門出

このところ雨が多くて鬱陶しい日が続いていました。この日(7月2日)も朝からずっと雨が降っていましたが、昼過ぎに1頭のジャコウアゲハが羽化し夕方雨の降る中を飛び立っていきました。
今年何十番目の羽化だったのか、もはや数えられていません。壁にはあちこちに蛹の抜け殻が残っています。最近はずっとメスが続いていたのですが、この日は久しぶりのオスでした。数日前から蛹の中がだんだん透けて来ていたので、羽化が近いとは思っていましたが、あいにくずっと雨続きでした。しかし、羽化への既定路線に乗ってしまった蛹には天候の良し悪しなど全く関係なく、そのまま羽化してしまうようです。人間なら少し空模様を見て羽化のタイミングを計ったりするかもしれませんが、チョウは決して雨が止むのを待ったりはしないようです。
羽化はしたが今日は雨が降っているので、もしかするとここで壁につかまったまますぐには飛び立たず雨が止むのを待つこともあるかと思っている矢先、突如雨の中へヒラリ。強い降りではなかったものの、雨に打たれながらまだ柔らかさが残る翅で羽ばたき、向かいに見えるケヤキの大木を目指して消えていきました。なんとも逞しい。「いい彼女を見つけろよ。」

(Henk)

参考 蝶図鑑 ジャコウアゲハ

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