いつものように

飼育していたジャコウアゲハがこの日(7月5日)の早朝羽化し、いつものように旅立って行った。この個体は6月23日に前蛹になり、早くも翌日には蛹になって、羽化を待っていた。

早朝の羽化で、筆者が目覚めた時には既に翅は綺麗に伸びてほぼ固まっていた。いつもと同じように旅立ちの前に手に取って、さらに窓の網戸にとまらせて内と外の両側から記念撮影。一宿一飯の恩を感じているわけでもなかろうが、なぜかこちらの言うことを素直に聞いてくれているようにも思えた。しかし、それは単にこちらの感情移入が過ぎただけのことだろう(笑)。しばらく網戸に止まったままじっとしていたがいつのまにか姿はどこかに消えていた。メスならば産卵のために再びこのベランダのウマノスズクサに戻ってくる可能もあろうが、これはオスなのでそれはなかろう。

ところで、今年からのことだが、前蛹になる直前の終齢幼虫の扱いを少し変えてみることにした。
これまでは飼育と言ってもベランダで栽培している食草に覆いをかけたりはせず、ずっと蛹になるまで特別何もせず彼らを自由にさせていた。しかし、一般的にジャコウアゲハは蛹になる前には食草を離れる性質があるので、それだとどこで蛹になるか分からず、飼育という点では問題がないわけではない。実際これまでの飼育では多くは我が家のベランダの壁などに貼りついて蛹になっていたのだが、中にはあちこち這いまわった挙句、我が家から脱走して他の階や隣家のベランダや階段にまで行ってしまうものがいくつも出ていた。しかし、昨年は大規模修繕工事で建物の外壁の再塗装をしたばかりでもあり、そんな新しくなったばかりの壁に取りついたりしてご近所に迷惑をかけるわけにもいかない。そこで、今年からは食草を離れ蛹になる場所を探すしぐさをし始めた時に早めに飼育箱に入れることにしたわけだ。その際、自ら噛み切ってしまったウマノスズクサの固い茎を一緒に飼育箱に入れてやると、飼育箱のツルツルしたプラスチックの壁面よりはいいのだろう、萎びかけた茎にとりついて蛹になっている。この日羽化したのは次の写真の右側に見える蛹だった。そして、もう一つも1週間遅れの7月2日に蛹になっていて、今朝(12日)に羽化したばかりだ。またしてもオスだった。

(Henk)

参考 蝶図鑑 ジャコウアゲハ

 

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