チョウの口吻 モンシロチョウ
日頃チョウをよく観察しているつもりになっていましたが、先日は非常にいい勉強ができました。
多摩川で撮った写真をパソコンに取り込み写真の選別をしていた時のことです。私の最初の狙いは、翅を広げたモンシロチョウだったのですが、まさにシャッターを押そうとした時にどこからともなく小さなハエのようなものが飛んで来て、なんとそのモンシロチョウの翅に止まり、チョウは思わず翅を閉じてしまったのです。普通ならば、チョウはすぐ飛び立つはずなのですが、このチョウはそのままじっとしているのです。ハエに邪魔はされましたが一応シャッターは押しました。同時に、私の興味はそのハエの止まったモンシロチョウが上手く撮れたかどうかというところに移りましたが、現場ではよく確認できなかったので帰宅後の作業となったわけです。その結果、確かにハエが止まったモンシロチョウは下の写真のとおり撮れていましたが、この日は翅をきれいに広げたところは結局撮れませんでした。
しかし、それで終わりではありませんでした。問題はそれからです。そのモンシロチョウを見ると、口吻が2本クルクルともつれるように緩く丸まっていることに気が付いたのです。それまで、チョウの口吻は真ん中に筋が入ったような形状の一本が普段は頭の下で丸まっていて吸蜜の時に器用に伸ばすものとばかり思っていましたので、最初に頭に浮かんだのは「奇形か?」ということ。しかし、調べてみるとそうではなく、「羽化したばかりの時は口吻の左右2本がまだ一体化していない」という私にとっての新事実を知ることとなりました。これまで何度となくいろんな種類のチョウの羽化は観察して(?)いたはずですが、恥ずかしながら、口吻が2本分かれたままの状態を目撃したことはありませんでした。まさか、最初は2本分かれていて、それから合体して1本のように見えていたなんて、思いもよりませんでした。まさに観察力不足、私の目は節穴だったということです。
改めて、この写真のチョウの口元をご覧ください。
このモンシロチョウは、やはり羽化したばかりだったようです。道理で、小さなハエが止まったくらいでは翅を閉じるだけで、すぐには飛び立たなかったのでしょう。
(Henk)
参考 蝶図鑑 モンシロチョウ
この「蝶図鑑」やはりすばらしいですね。写真でなければ見ることが出来ないものを、素人にも分かるようにやさしく、詳しい解説付きで見せて頂けるのは本当にうれしいことです。
最近かわいい小鳥がたくさん紹介されていましたので、目新しい小鳥たちに目が移っていきそうだったのです。
取敢えずは、ウグイスとメジロくらいは違いを知っておこうと、YouTube動画付き解説を見ていると完全に鳥にはまりそうになっていました。蝶と違い鳴き声も聞けるのですから大変です。(皆さん力作発表のようですし・・)
私も野鳥観察をしてみたい、と思うようになっていたのです。
で、今日の「モンシロチョウ」、極めてシンプルな題材なのに、もしこれが動画だったらこんなに興奮はしないだろうというような衝撃を受けてしまいました。
羽化したばかりのきれいなモンシロチョウの、大画面での艶やかさはウグイス(本当はメジロ)100羽にも劣りません。
そして分かりやすい解説は、素人には計り知れない世界を開示して下さいます。
鳥も蝶もそして「緑の~」野草も・・・春は忙しい!
Sophiaさん
確かに春はいろいろと忙しい。でも、暇があるから新しいことにも気が付けるのかもしれませんね。だから暇でも退屈はしませんよ。一体、忙しいのか、暇なのか(笑)?