高尾山 ツチハンミョウ 番外

久しぶりに高尾山に登って見つけたのは ・・・ mats

このところあれやこれやトラブル続きのため少し気分転換ができるかと思い高尾山に登ってみました。頂上近くの路上で見つけたのは冬眠明けのヒメツチハンミョウのメス、申し訳程度の翅はついていますが飛べません。以前にその驚きに満ちた生活史について記事を上げたことがあるのでその内容を記載します。

何千個もの卵を産むヒメツチハンミョウ、なぜそんなにたくさん? ⇒ 成虫になる可能性が殆どゼロに近いから。余りに奇異な生態から、かの有名なフランスのファーブル昆虫記でも取り上げられていて、同昆虫記によると:

地中に産まれた卵から孵った幼虫は地上に這い出ると花によじ登りひたすら訪花する寄生主となる特定のハナバチの到来を待って ⇒ それとおぼしき昆虫が来たらしがみつく、まちがえて蝶やハナムグリにしがみついたらそこで一巻の終り ⇒ 目当てのハナバチであってもオスではだめでその場合は機会を捉えてメスに乗り移れなければそこで終り ⇒ ハナバチの巣に連れて帰ってもらった幼虫はハナバチの卵、幼虫、巣に貯えられた花粉などを食べて成長して蛹化 ⇒ 羽化してやっと成虫になる。

・・・と、数行で流れだけ書いてしまえば簡単ですがこの間、いたる所にサドンデスの危機が散りばめられ孵化した卵が成虫になる確率という点ではありえないような心もとない世界で生きていて、好んで何千個もの卵を産んでいるわけではなさそうです。成虫になってのんきに山頂を這い回ってはいますが実はエリート中のエリートなのです。

このツチハンミョウはいわゆるハンミョウ(オサムシ科)たちとは違って、ツチハンミョウ科に属しています。

↓ ハンミョウ 町田市 5月上旬 飛べる 派手な配色

↓ コニワハンミョウ 川崎市 4月上旬 飛べる 渋い色調

↓ ウイークデイにつき頂上も人は多くない。残念ながら富士山は見えず。正午頃

↓ 登山路で咲き誇るスミレたち

↓ 下山後、高尾山口駅前の温泉に浸かってやっと気分一新、人心地ついた

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