チョウツガイ

これは生きた蝶々の話ではありません。でも、関連した(?、全く関連してないか?)話なのでお話します。
今朝起きて廊下へのドアを押し開けた時、何の拍子か突然思い出したのです。それは、私自身が何年か前に「ちょうつがい」について何だか不思議に思ったという話です。

その時は小さい蓋付きの箱を作っていたのですが、蓋には小さめの「ちょうつがい」を取付けて開閉できるようにしようと思い、さっそく「ちょうつがい」を探しに道具屋へ行きました。行った店の釘やネジ類を置いてある売り場の棚には、「丁番」と見慣れない名前で表示された様々な形・サイズの「ちょうつがい」がずらりと並んでいました。その時それを見て、ウーン、そうか。これで「ちょうつがい」と読ませるのだ。<丁>は単に蝶の当て字、それと「つがい」という漢字<番>とを合わせて「丁番(ちょうつがい)」なのだと納得しかけましたが、それでもやはりまだ何か引っかかるものがありました。

帰宅してからもどうしても気になり、ひとまず箱は横に置いて、いろいろ調べたところ、「ちょうつがい」はその形を蝶のつがい(雌雄)にみたてて「蝶つがい」と呼ぶ、と書いてありました。しかし、物としての「ちょうつがい」はそれ自体が一匹の蝶が翅を広げている姿をしているように見えるので、わざわざ雌雄2匹の蝶と見なくてもいいような気がしました。なんだか、「屋上屋」のような感じがしたのです。しかし、だからといって、「蝶」だけでも、また「番」だけでも「ちょうつがい」としての意味をなさない・・・。やはり、蝶番あるいは丁番(今は、この表記が主流のようです)と書かざるを得ないのか・・・。
言葉というのは難しいものです。変に疑問を持つと、なおさらわけの分からないところに迷い込んでしまいます。(笑)。

ついでに、英語では何というのか?それは、単にHinge(ヒンジ)で、コンサイス英和辞典には「要点・要」と書いてあるだけ。要は、折れ曲がる、回転する接合部分のことを意味しているようです。因みに、「ヒンジ」という言葉も昔小学生の頃分からなかったのを思い出しました。その頃、切手収集をしていて未使用の切手で「ヒンジ跡あり」とかいうのがあり、少し安いのです。そのヒンジとは切手のサイズにあわせた薄い小さい紙で、切手を台紙に貼るために「く」の字に折り曲げてある紙のことなのです。未使用の切手の場合は、裏に跡がつくので安かったのです。私は実際自分では使ったことはありませんでしたが、「ちょうつがい」からそんな昔のことまで思い出されました。

(Henk)

写真は、いずれもWikipediaより。

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