コムラサキの越冬幼虫 目覚め

コムラサキの越冬幼虫に嵌った感じもないではないが、時々その様子を見に行っている。春になり河川敷にある何本ものヤナギは新芽を吹き始めた。それに呼応するかのようにコムラサキの越冬幼虫にも新しい動きが出たようだ。冬の間目印を付けていた幼虫のうち、姿が見えなくなったものがいくつかいる。冬の間に鳥などの天敵にやられてしまったことも十分考えられるが、最近いなくなったものは、越冬を終えて自らその場所からどこかへ移動していったものもいるのではと思われる。次の比較写真をご覧いただきたい。

この写真では2月初め(左の写真)には赤丸で囲った5頭いたものが、1か月後の3月8日には3頭になっている。黄色で囲ったものがいなくなっていた。

そして、翌9日にも見に行き、よく見ると面白いことに残った3頭のうち2頭が奇妙な動きをしているのを見ることができた。下の2つの画面の左右を見比べて頂きたい。

時々、上半身を反らすような動きをする。左がこれまでの姿勢で、右では頭をもたげている。もう1頭も似たような動きをしている。

もしかすると、これは冬眠から覚め、新芽が出かかった木の枝先の方へ移動を開始するための準備運動のようにも思える。平たく樹皮の割れ目にスッポリとはまって張り付いている姿勢から、頭を上げ上半身が反り返っている。これらも先にいなくなった2頭のように早晩この場所から移動して、新芽が伸び始めた木の上の方に這い上っていくことだろう。

案の定、10日朝見ると、さらに1頭が(夜のうちに?あるいは早朝?)消えていた。それも、頭を上げる動きを全くしていなかったものが先にいなくなっていたのだ。そうすると、頭を上げる仕草は準備運動でもなかったということか? 見事に裏をかかれてしまった。ともかく、そのようにして一旦梢の方に移動されてしまうと、今度はなかなか幼虫を見つけるのは難しくなる。

(Henk)

参考 蝶図鑑 コムラサキ

 

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