可哀そうなツマグロヒョウモン
年が明けて寒い日が続いていますが、昨年来毎朝ベランダに出てやっていたことがあります。それはローズマリーの枝で蛹になっているツマグロヒョウモンを観察すること。
その蛹、一昨日1月4日までは確かにぶら下がっていたのですが、昨日の朝、蛹が短く(?)なっているのを発見しました。とっさに思ったことは、気づかぬうちに羽化してしまい、その抜け殻の一部が風にでも吹きとばされたのか、と。しかし、よく見ると、そうではありませんでした。尻尾から腹の方を少し残したままで、それから上の方がスッパリと切断されてなくなっているのです。
おそらく鳥に食いちぎられたような感じです。さらによく見ると残された腹の中がオレンジ色をして生々しさを伝えていて、この悲劇はほんの少し前に起きたばかりだと思われました。このツマグロヒョウモン、時期を間違えて蛹になったまでは良かったが、冬場の腹をすかせた鳥の目からはついに逃れられなかったか・・・。
春を待たずに、なんとあっけない、可哀そうな幕切れ。毒を持たないチョウの悲劇でしょうか。鳥も、わざわざこんな目立たない場所にいるツマグロヒョウモンを狙わなくても、ベランダの白い壁にはたくさんのジャコウアゲハの蛹が目立つように貼りついているというのに。
(Henk)
参考 蝶図鑑 ツマグロヒョウモン 「ツマグロヒョウモンはどのように越冬するのか?」