クロマダラソテツシジミの謎(3)

5.これがソテツの食害か?:
このチョウは愛好家にとっては、綺麗なシジミチョウであり、季節によって個体変異も見られる興味の対象ともなっていたことも初めて知りました。しかし、ソテツを育てている方にとってはこのチョウによる食害でソテツが枯れてしまうこともあるとかで、一言で言うと「ソテツの害虫」ということのようです。ということで、改めて件のソテツを見ると、他の健康な(?)ものと比べると、なるほど最も内側の葉の様子が少しおかしい。葉の中心の固い軸だけになっているものが十数本もあるのです。細かい葉が全てなくなって、軸だけになっていたのです。

これがクロマダラソテツシジミの食害か? ナメクジもたくさんいるが・・・・。

健康なソテツの中心部(上の状態は明らかにおかしい)

たまたま、雨の日に行くと、そこには大きなナメクジが何匹もいたので、ナメクジにその葉の部分を喰われたのかとも考えられましたが、果たしてどうでしょうか。これが、ナメクジではなくクロマダラソテツシジミの幼虫に食べられた後なのかもしれない、すぐにはそうとは断定できませんが、おそらくこの状態がクロマダラソテツシジミの食害に違いなさそうに思えました。しかし、それを確認するには来年のソテツの新芽時によく観察する必要があります。

6.どのように越冬するのか?:
そして次なる謎は、今いるチョウたちはいつごろまで生きていられるのか、果たして成虫で越冬できるのか? あるいはその子供たちが卵か蛹の形で既にどこかに潜んでいて越冬することになるのか? そして来年のソテツの新芽が出るころにどのような行動をするか? もしそうならば、どこに潜んで越冬するのか?ということです。これは非常に興味あるところです。この近辺で本当に越冬できるのかどうかも今現在ははっきりとは分かっておりません。今後の観察が待たれます。

(Henk)

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