寒くなると元気 チャバネフユエダシャク(閲覧注意)

生田緑地の木製の手摺にしがみついていた。

掌に乗せると長い脚や触角を器用に畳んでしばらく動かなかった。

陽の当たる所に行くとゴソゴソ動き始める。

再び手摺の陽の当たる所へ戻す。
寒くなると元気(?)に活動を始めるチャバネフユエダシャク。名前のとおりで、本格的な冬になってこの奇妙な奴と再び出会った。冒頭の写真のようにこの日の朝の生田緑地は白く霜が降りていて、日陰では昼近くなっていてもまだそのままの状態だった。そんななか、チャバネフユエダシャクのメスは木製の手摺でじっとしていた。そっと、掌に取ると一瞬だがヒヤッとその冷たさが感じられた。しばらく手のひらで脚を折り畳んでじっとしていたが、そのうちゴソゴソ動き出した。重鈍そうな体つきからは想像できないくらい脚は早い。再び陽の当たる手摺に置いてやると足も触覚も伸ばして歩き出した。

ともかくフユエダシャクという種類の蛾は面白い蛾である。メスは全エネルギーを卵を産むことに注ぎ込む戦略で、この通り翅も完全に捨て去り(退化していて飛べる翅はもうなくなっている)飛ぶことでエネルギーを無駄にしないという徹底ぶり。あっぱれというしかない。辺りにフェロモンを振りまいてオスが来るのひたすらを待っているのだろうが、そう簡単にはオスが来そうもない。オスの来るところを見たいものだが、昨シーズンもそれは出来なかった。

(Henk)

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