セスジスズメの幼虫(閲覧注意)

ウンモンスズメとかベニスズメとか、「○○スズメ」という蛾の仲間がいます。その中でも幼虫の姿がちょっと不気味で、よくもこんな形になったものだと感心させられるものがいるので、ご紹介しますが、苦手な方はちょっとご注意ください。

秋口、ハイムの花壇に植えられているインパチェンスという花が何者かに喰い荒らされて無残な姿になっているというので調べて見ると、そこここに大きな虫の糞らしいものが落ちていました。あちこち探し回った結果、こんなちょっと不気味な幼虫を発見。それがセスジスズメという蛾の幼虫でした。体長は10cm強でずんぐり、そして胴体には大きな目玉模様があり一見すると毒蛇か何かに見えなくもありません(ツチノコという架空の生き物はこんな形だろうか?)。しかし、見かけによらず毒もなく全く危険性はありません。ただ、驚くほどの大食漢でインパチェンスの葉の部分はあっという間に食べ尽くされて軸だけにされてしまいます。軸だけ残すとはなんたる贅沢な食べ方か。

筆者自身これがどんな成虫になるのかを確認しようとこの後すぐに飼育を始めたのですが、エサに分けてもらったインパチェンスの葉をご覧のとおり2-3時間であっという間に軸だけ残し食べ尽くしてしまいました。そして、蛹にもならずこの後すぐに突然死してしまい、成虫の姿はついに確認はできませんでした。少なくとも餓死ではないはず。それにしても糞は立派なものでした。羽化するとこんな成虫になるはずだったのですが・・・。まさに後退翼のジェット戦闘機。

 

 

 

 

 

 

 

後日、多摩川でウマノスズクサ(中央に見える、ジャコウアゲハの食草)を撮った写真を見ていると、まるで心霊写真のように右隅にこの幼虫の不気味な姿が写りこんでいたのです。ほれ、この通り、これにはさすがにギョッとしました。花壇ではインパチェンスを好んで食べていましたが、自然の中では何を食べているのでしょう、見えているセンダングサでしょうか。この写真だけではよく分かりませんでした。

(Henk)

セスジスズメの幼虫(閲覧注意)” に対して6件のコメントがあります。

  1. Sophia より:

    ページを開けてもまず文字だけが見えるというお心使い、感謝します。
    そこから説明文を読みながら・・・そろそろと文の下方へ・・・少しずつ写真が・・・説明通りの画像が出現・・・でも事前予告で警戒していたのでショックはおきません。しっかりと拝見いたしました。

    このように不気味な虫の飼育は、大人であればどんな成虫になるのか興味津々ですが、子供だとどんな反応をするのでしょう。

    以前蛹からの脱皮に失敗した飛べない蝶を、「この蝶かわいいから(かわいそうだからという意味か)わたしにちょうだい。おうちで私がお世話をしたい」と言って持って帰られたHenkさんのお孫ちゃんなら、どんな見方をされるのだろうか、とそっちの方が気になりました。

  2. Henk より:

    Sophiaさん
    コメント有難うございます。
    ショックがなくて何よりです。
    我が家は夏場には飼育箱にいろいろな虫がいますので、孫娘、この芋虫も何ら問題ありませんでした。慣れでしょうか。むしろ、この芋虫の体の太さと糞の大きさ(太さ)に興味を持っていたようです。

  3. 公仁 より:

    はじめまして。
    写真に写っている「ヤブガラシ」という蔓性の雑草を食べていると思われます。

    1. Henk より:

      公仁さん
      当サイトをご覧頂き、またコメントを頂き有難うございます。
      ヤブカラシもセスジスズメの食草になりますか。
      かじりついているのは確かにヤブカラシのようですね。この雑草、植え込み・生垣などに絡みついて根絶が難しく人には大変嫌われますが、花を咲かせる時期にはたくさんのチョウも蜜を求めて飛来しますので、チョウの撮影ポイントとしてはうってつけです。大食漢のセスジスズメの幼虫も花壇で育てているインパチエンスを食べずに雑草駆除にヤブカラシをバリバリ食べてもらうと大助かりなのですが、そばにインパチエンスがあればやはりそちら優先となっているようです。今年もやられました(笑)。

      1. 公仁 より:

        こんにちは。
        ご返信ありがとうございます。
        うちでは蝶や蛾の飼育をしているのですが、セスジスズメの幼虫はいつもヤブガラシの群生地で探しております。
        今年はあまりにも寄生が多く、ほぼセスジスズメ幼虫は全滅という結果をむかえました。
        蛾の幼虫達もヤブガラシ、エビヅル、へクソカズラ等の雑草だけを食べてくれれば害虫として駆除されることも無くなると思うのですが。

        1. Henk より:

          公仁さん
          ヤブカラシ・ヘクソカズラはともに我々が今住んでいる所の周りにある植栽にとっては厄介な雑草ということで、特に夏場は頭を悩まされています。
          公仁さんが言われるようにセスジスズメがそれらの雑草を選択的に食べてくれれば願ったり叶ったりなのですが、どういう訳かこの地では食べやすいインパチエンスの方に行ってしまうようです。ほんとうにうまく行きませんね。
          やはり蛾にも寄生がたくさん見られますか。私は蛾の飼育をしたことがないので分かりませんが、寄生は飼育をしていて羽化の手前の最後の段階でわかることになり、その時の落胆は如何ばかりか。いつもため息とともに出るセリフですが、「本当に自然は厳しい」。悔しいが、見事(?)に寄生しながら生き抜いているハチやハエも憎らしい反面、奴らの生き方も天晴と言うしかありません。この寄生の技術はなかなかのものと言わざるを得ません。
          公仁さん、またいろいろ教えてください。

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