ジャコウアゲハの悪い習性

ジャコウアゲハの幼虫は白とこげ茶色の2色で、体中にイボのようなやわらかい突起があり、ややグロテスクな感じがします。どことなくナマコに似ていなくもありません。何か危険があるとしばらく全く動かなくなりますが、普段は這うスピードはこの種の幼虫としては意外に速いほうです。食草であるウマノスズクサに複数の幼虫がいる場合には、面白いことが見られます。
お互い対抗意識があるようで、お互いが食べるに充分な葉っぱがある場合でも、相手が食べている葉の茎の部分を途中からがりがりと齧り、あっという間に噛み切ってその枝先を切り倒してしまいます。下の写真が噛み切った瞬間で、右下にもう一匹のライバルの幼虫がいるのです。なんというタチの悪い習性でしょう。

自然の中だと、近くの別の株に移動すればいいのですが、飼育していると、充分な葉っぱがあると思っていても、枝の途中から噛み切られると、とたんにエサが思ったより早く枯渇してしまいます。また、すぐにエサの調達に多摩川土手まで走らされることが度々でした。

(Henk)

参考 蝶図鑑 ジャコウアゲハ

ジャコウアゲハの悪い習性” に対して2件のコメントがあります。

  1. hiyocchi より:

    かわいいジャコウアゲハ!5年前に植えて育ててきた庭のウマノスズクサに、今日初めてジャコウアゲハが来ました!幼虫生まれてほしい!

  2. MiyagawaNaoto より:

    hiyocchiさん
    コメント有難うございます。気が付くのが遅くなって申し訳ありません。

    もしかしたら、今頃はたくさんの幼虫から何頭もの立派なチョウになって、再び卵を産みに帰って来ているものもいるかもしれませんね。自分で植えたウマノスズクサにジャコウアゲハがやって来た時の感動は何とも言えませんね。実際、それを体験されて、本当によかったですね。私も、何年か前の感動が蘇ります。

    ところで、折角のコメントに返事が遅れたのは、この「ハイム蝶百科図鑑」は、一応2023年7月15日に終了し、それまでの内容をそっくり引き継ぐ形で別のサイトを始めていたからです。その新サイトは 「蝶と野鳥の図鑑」として、https://butterfly.kumano-express.com/ でご覧いただけます。この新サイトでは従来のチョウに加えて野鳥も紹介しています。
    今後ともよろしくお願いします。

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