徒労に終わった私の草刈り
多摩川土手沿いのトランセクト調査のコースの一部は、この時期からは地獄だ。背丈を越える草の繁茂で歩行すら困難な状況となる。ということで、調査日の前日に、小一時間かけて鎌で草を払い、当日には少しでもチョウに集中できるようコースの足元だけは確保しようと草刈りに汗を流した。それは小さな鎌一本だけではかなりキツイ作業だった。
しかし、調査の当日、現場に行って愕然とさせられた。何とそこには人が乗った草刈り機が走っているではないか。ああ、これが事前に分かっていれば、前日の草刈りなど誰が好き好んでやっただろう。でも、まあいい。その結果、歩きやすくなったことだけは確か。しかし、その反面、そこにいるはずのチョウの姿も一時的にせよ多くが消えていたのだ。
調査を終えて土手を歩いていると、どこからともなく力なくヒメウラナミジャノメが飛んできて、筆者のズボンにとまった。見るとどうも羽化したてのようだった。しばらく姿を消していたヒメウラナミジャノメの次の世代がそろそろ出始めたようだが、この1頭はおそらくこの草刈りでいきなり棲む場所を失ってしまった気の毒な「難民」に違いない。
「お前も何か助けが欲しかったのか? でも、俺にはどうすることもできないよ。」
(Henk)
参考 蝶図鑑 ヒメウラナミジャノメ
確かに土手の草が刈られてる影響なのか蝶が少ない気がします。
「庭の蝶」などにも各種の蝶が来ると書かれているオミナエシが周辺に自生していないか見ているのですが、多摩川にはなさそうですね。
ツィッターhttps://twitter.com/bZCtQfzxckjqEWlやこちらで発言する際に登録しているFacebookで情報発信をしています。
私が頂いた海外の蝶の資料などについてはそちらでやりとりできるとありがたいです。
あさぎさん
人間中心の活動でもある草刈り一つで、チョウの種類の変化あるいは個体数の増減が容易に起こります。しかし、チョウはチョウで自分に適した環境を求めて棲む場所をその時々で選んでいるようです。一時は難民になっても、どこかに移動してしぶとく生きていくことと思います。ある意味では人間ほど「やわ」ではなさそうです。
私の住んでいる近くの多摩川では女郎花は見たことがありませんね。
オミナエシを玄関先のプランターに植えている方がいて、少し観察していると、小さな蜂などが沢山飛来していました。
カブトムシも梨畑に住み着いて
いるようで、せまい範囲でも増えていくのでたくましさを感じます。