一時的なオアシス 32

今日の話は、前々回(一時的なオアシス30)からの続きでもあります。行方不明になっていたが、ウマノスズクサで見つかったヒスイ色をしたあの蛹です。

この日も一日中小雨が降っていた。気温も低かった。もうそろそろ羽化してもいい頃だとは思っていたので、念のため昼過ぎから時折様子を見ていたが、夕方になったので、今日はこの天候では羽化はしないだろうと少し甘く見ていたところもある。夜8時を過ぎて暗い中を見に行くと、何と羽化を始めているではないか。完全に意表を突かれた。まさかの夜更けの羽化だった。まだ翅を伸ばしている最中で、柔らかい翅を時折開閉している。翅の様子からすると、おそらく日没後に羽化を始めたようだ。遠くの街灯の灯りだけでは暗すぎるのでフラッシュで撮ったものが冒頭の写真だ。ともかく写真だけ撮って、翌朝早くにもう一度見ることにした。気温が下がる夜には行動することはなかろうと思いその場を引き上げた。

しかし、翌朝早起きして6時前に見に行って、またしても予想を裏切られた。もう影も形もないのだ。近くを随分探してみたが結局発見できず。雨上がりの15-6度の気温で羽化したばかりなのにもうそんなに早く行動するのか。これも見事な肩透かしだった。

参考までに、これは午後3時過ぎの蛹の様子。翅のオレンジ色の目玉模様が見え始めたので、雨が降っていても、気温が低くても、夜になっても一気に羽化まで行ってしまうものなのか・・・。

(Henk)

参考 蝶図鑑  クロコノマチョウ

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