一期一会

今日の一枚(56)でご紹介したクロコノマチョウは、生田緑地のジュズダマのある草原の木道の脇で出会った。枯葉のように周囲にすっかり溶け込んでいたが、なぜかその存在に気がついたのだ。

木道の柵から手を伸ばし手乗りを試みたが、これは見事に逃げられ失敗した。しかし、何か縁があったのか、近くを一回り飛んで、結局木道のほうに飛び出してきてそこに降りた。

もともとクロコノマチョウ自体が飛び上手とは言えないが、すこし飛び方がおかしかったので改めて見ると、やはり翅の様子が普通ではない。おそらく羽化に失敗したのだろう、4枚とも翅は微妙に捻じれたようになっていて、飛ぶのにもちょっと苦労していた様子。だからこそこちらに近づく結果となったようだ。再び指を差し出すと、今度はゆっくり乗り移ってきた。それが今日の一枚でもご紹介した手乗りの写真だ。

居心地がよかったのか逃げようともせず2-3分指に止まっていた。その後、指から飛んでほんの一瞬ではあるが上着の裾に止まったところがこの写真。
普通の状態ならこのまま冬を越すことができると思うが、このような傷んでいる個体には自然は特に厳しいだろう。この翅の状態では果たして春までもつだろうかと気にはしながらも、ともかく元の場所近くに戻して帰ってきた。この日の出会いも、一期一会。

(Henk)

参考 蝶図鑑 クロコノマチョウ

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