ハイムにもいた! ホシミスジ

気温がぐんと下がる冬場には、物陰で集団越冬をしているところを見つけるとか、よほど暖かい日に日向ぼっこに出てきたところに出くわすとかでない限り、チョウと出会える機会はほぼ皆無に近い。昨日のようなカメムシ類やハムシ類のような昆虫でさえ滅多には見られない(ハエ・ハチ類は意外なことにこの寒さでも見られるが)。

そこで、PCの中の昨年撮り溜めた写真を再度見直して、その中から昨年日の目を見なかった可哀そうな写真をこれからいくつか拾い上げてご紹介していこうと思う。大半が二番煎じに近いものになってしまうかもしれないが、その点だけ予めご容赦願いたい。
まずは、手始めに、ホシミスジ。ただし、これだけは決して二番煎じなどではない。

見直してみて早速一つ新しい発見(発見と言えるか?)があった。実は、昨年見事に見落としていたものを見つけたのだ。それが、この2枚の写真、上がドウダンツツジに、下はジンチョウゲに止まるホシミスジの同じ個体である。これは、昨年5月23日にハイムで何気なく撮ったもの。その時は「いつものコミスジがいる。」と思い、そのままコミスジとしてすんなり見過ごし、没(ボツ)にしてしまったのだ。

また6月14日付「シナノキの訪問客」ではホシミスジとは気づかず6月10日に神代植物公園で撮った写真で記事を書き、後になってそれがコミスジではなくホシミスジだと分かって7月24日付けの訂正記事「うっかり、これはホシミスジだった」を書くことになったのだが、その時でさえまさかハイムで既に5月23日にホシミスジを自らが撮っていたなんて全く気付いていなかったのだ。
さらにその後、9月末頃、チョウに詳しいご近所のSさんから「ハイムにもホシミスジがいますよね。」と言われたのだが、その時も「そうですか、でも今までコミスジしか見てませんねえ。」と随分そっけない返事をしてしまったことも思い出した。
迂闊も迂闊、大迂闊。ハイムにはホシミスジはいないものだと勝手に思い込んでいたのだ。先入観とか思い込みとは恐ろしいものだとつくずく思うと同時に、そのことを思い出すだけで恥ずかしい。実際、ハイムにはホシミスジの食草であるユキヤナギがたくさん植えられて(実際、実生でどんどん増えている)いるのだ。今後は性根を入れてホシミスジを観察してみよう。

ともかく、昨年は「クロマダラソテツシジミ」と「ホシミスジ」がハイムでの新顔として登場したことになる。

(Henk)

参考 蝶図鑑 ホシミスジ
樹木図鑑 ユキヤナギ

ハイムにもいた! ホシミスジ” に対して2件のコメントがあります。

  1. Sophia より:

    大きい写真で星が見えました!
    丁寧に丁寧に、詳しく説明をして頂いて、やっと分かりました。
    飛んでいるときも止まっているときも、少しも気を緩めることなく観察しておられるのですね。そんな苦労をされて写された写真を、のんびりと鑑賞させていただいて、きれいだの感動だのと言って楽しませて頂くばかりで、申し訳ないと思ってしまいます。
    でも・・・だから・・寒くなっても毎日訪問せずにはいられないのでしょう。
    博士のその真摯なご説明の態度に、私も学ばねば!と反省しきりです。

    冬でもPCの中にいるかわいい蝶や昆虫達に会えるのを楽しみに致しております。
    でも、疲労でコロナと仲良くなられないよう、休養もお忘れなく!
    春のために!

  2. Henk より:

    Sophiaさん
    新しいシーズンが来るまでは何とかつながねばと思っていますが、やはりPCの中の在庫にも限りがありそうです。ですから、もしかすると二番煎じや「閲覧注意」も増えるかもしれませんが、悪しからず。ともかく、新鮮なチョウの登場が待たれます。

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