久々の対面

今日から5月。今日はチョウの話題ではありません。

まるで旧知の人に出会ったようだった。この日は午前中チョウのトランセクト調査を終えて河川敷をぶらついていると10mくらい先に彼はいた。周りより少しだけ高いヤナギの倒木の上で周りの様子を見張っているようだった。カメラを片手に茂る草をかき分け少しずつ近づいて行ったが彼は微動だにしない。明らかにこちらの存在は認めているようでジッとこちらを見つめているのが分かる。少しずつ近づきながら何回かシャッターを切った。結局、2mくらいまで近づくことは許してくれたが、それ以上はどうしても無理だった。こちらが少しでも近づこうと動きかけると、彼もその場所を離れ同じだけ動く。この間合いは一向に縮まらないが、彼も決して逃げたりはしない。どうも「お互いこの距離を守ろう」ということらしい。そんな感じで、草むらを彼の後を追って30分以上もストーカーのようなことをしていた。彼には迷惑だったかもしれないが、こちらとしてはこれで結構ドキドキする楽しい時間でもあった。しかし、これほど近づけたのは何年ぶりのことだろう。考えてみれば、最近時々声は聞いてはいたが、以前にこれほどの至近距離で対面できたのは2019年の多摩川大増水の前のことだった。

(Henk)

 

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