科捜研の女~渡り蝶の秘密(3)6年前の事件とは?

やがて、あすかが放った蝶・アサギマダラが、種子島で見つかって、生きる力と勇気をもらったという。

「その蝶を教授が持っていたという事は…。」
「種子島の民宿の方が 研究機関に届け出てくださったそうです。」 と礼子(第一発見者)。
「種子島のサトウキビ畑で発見されたんだって!」
「700キロ近く飛んだんだね。」
「偉い! よく頑張った!」

「この蝶が 私に生きる力と勇気をくれました。」と、あすかは、教授のやさしさに感謝した。

「犯行があった昆虫学研究室がここだから…、犯人が窓から外に逃げたとすると正門とは反対方向の西門に向かった?」

西門は夜間閉鎖されてて外に出るには柵を乗り越えるしかないことから、その柵を調べると、よじ登った時の指紋がはっきりと残ってた。 そして前歴者データベースに見事 ヒットした!

平良圭介…。 沖縄県那覇市を拠点とした不良グループ・バジリスクの元リーダーで、地元では有名なワルだった。そして、6年前の未解決の事件発生当時、容疑者として浮上していた。

「現金輸送車襲撃事件」…。2012年 福岡市博多区の路上で現金輸送車が宝石店の売り上げ8000万を銀行に運ぶ途中、覆面の2人組に襲われた。襲われた警備会社の職員によると、犯人の一人は 手首近くにヘビの入れ墨があったそうだ。

平良圭介には同じ場所に 同じ入れ墨がある。しかし、決定的な証拠がなく結局、犯人逮捕には至らなかった…。
襲撃犯は2人組。一人は平良圭介。で もう一人が花森栄一だったとすれば…。

「大学教授と不良グループのリーダーが共謀して8000万を奪ったっていうの?」
「そう考えればいろいろと説明がつく。」

花森教授が 「やっぱり 自白しようと思う。6年前の罪の事」と言ったのは、6年前の犯行を警察で自白しようと考えたのか。そして、共犯者だった平良圭介は何としてもその自白を止めたかった。だから教授の口を封じようとしたのか。

事件は、思わぬ方向に展開し、教授の犯行説も出てきた。しかし、教授が意識不明のままでは、確かめようもない……。

~つづく~

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