一時的なオアシス 33

我らが「一時的なオアシス」に訪れるチョウが心なしか少なくなってきた。秋が深まるにつれだんだん寂しくなる。しかし、このオアシスが存在するのもあと1か月ほどとなり、建物の修繕工事が完了すればオアシスに出ていた鉢植えは皆それぞれの家のベランダなどに戻ってしまう。今そんなオアシスには、確認できている限り、3種類のものがいる。アゲハの越冬蛹、イチモンジセセリの幼虫(蛹になっているか未確認)、ツマグロヒョウモンの蛹だ。
アゲハは早々と茶色の越冬蛹になってしまった。
イチモンジセセリは草を束ねた巣の中で蛹になっていたのだが、そのうちの一つは先日羽化に失敗して死んだばかりだ。しかし、もう一つの幼虫が巣の中に潜んでいるが、蛹になっているかどうか確認できない。
それと問題はツマグロヒョウモンだ。蛹になったのが先月13日だから既に1か月近くなるが、なんら羽化の兆候が見られない。一般には幼虫越冬といわれながら、一昨年に続いてこれもこのまま蛹越冬する気なのかもしれない。しかし、今なら多くはないがまだ仲間も飛んでいるので相手を探せなくはないと思うが、どうだろうか。

アゲハの越冬蛹

羽化に失敗したイチモンジセセリ。これとは別に幼虫が巣の中に1匹いる。

ツマグロヒョウモンの蛹。このまま越冬するか、それとも羽化してしまうか?
今年は多摩川のウマノスズクサが草刈りでなくなった時、ジャコウアゲハは産卵場所が見つからず困っていたので少しは期待していたのだが、ついにハイムまで産卵には来なかった。だから、残念ながら今年は越冬蛹はできなかった。来年またゼロからの出直しになる。ウマノスズクサは不思議なことに全く関係のないクロコノマチョウの蛹の抜け殻を5つも付け、誰にも食べられないまま、緑だった葉が次第に黄ばんできた。

(Henk)

参考 蝶図鑑 アゲハ イチモンジセセリ  ツマグロヒョウモン

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